伝統的な日本の家作りには欠かせない和室。
畳や襖、障子などによって作り出される空間は、
洋室には到底出すことの出来ない心地の良い癒し空間となります。
しかし、費用や使い勝手などを理由に採用しないお家も増えているようです。
我が家もそのうちの一軒で、”和室”と呼べる部屋を設けることは出来ませんでした。
「でも、ほんの少しで良いから”和”の部分を作りたい…」
という声に応える、いわゆる「畳コーナー」を作る予定です。
今日は我が家のお家作りにおいてもかなり苦戦した「畳コーナーの設計」についてご紹介したいと思います。
「そもそも狭い敷地の家に畳コーナーを作る必要はあるのか?」
と思われる方も多いかもしれませんが、
あくまで「どうしても畳コーナーを作りたい施主」という観点でご覧ください(笑)
間取りの都合上、超狭くなった畳コーナー
我が家は2階リビングなので、畳コーナー(和室)もリビングと隣接する形で2階に存在します。
LDKは17帖、畳コーナーの3帖を合わせると20帖、アウトドアリビングである”そらのま”も合わせると計24帖となるので、1階も合わせた延床面積が98㎡(30坪)のお家であることを考えればかなり大きな空間です。
部屋の面積だけで考えると、LDKをサイズダウンして畳コーナーを広げたいとは思うのですが、
他の要望による制約も多く、結果として3帖の畳コーナーとするしかありませんでした。
↓ 間取りの検討についてこちらから順にご覧になれます ↓
追い打ちをかけるように「収納量不足」という問題がのしかかる
上記の間取り打合せの記事を順にご覧いただけると分かるのですが、
我が家は圧倒的に「収納量不足」という問題を抱えています。
(住んでみないことには分からない、とも思いますが…)
そこで担当設計士からご提案頂いたのが畳コーナーの吊収納です。
詳細はこちらの記事で記載していますが、
「吊収納であれば床部分は空いているので、床の面積を確保しつつ収納量も稼げる」という考え方です。
畳コーナー周辺を立体的に表すと以下のイメージです。
担当設計士の言う通り、
吊収納を設置することで収納量を増やすと同時に、床の面積は3帖を維持することが出来ます。
吊収納の下も含めば約260cmは確保できるので布団を敷いて寝ることも可能です。
吊収納の側面は見せるべきか? 隠すべきか?
畳コーナーに新たに吊収納を設置するわけですが、
このままでは吊収納のLDK側の面が完全に露出してしまいます。
また、収納の角がLDKの中央に位置し、少し危ないようにも感じます。(地味だけど大事)
そこで、吊収納の側面を壁で覆ってしまうという案を考えます。
このようにした方が吊収納はスッキリ収まり、角にぶつける危険も緩和することが出来ます。
ところが、
2階リビングの大きな特徴である「開放感あふれる大空間」という意味では、
畳コーナー自体がかなり閉鎖的な空間になってしまうため、この良さを潰してしまうのではないかと感じてしまいます。
せっかく作る畳コーナーを隠すような形にもなってしまうため、この案は却下となります。
設置したかった”半畳タタミ”は超高級?
我が家は半畳サイズの畳を設置したいと考えていました。
Instagramの散策が趣味である妻からの強い要望で、
「縁なし半畳サイズの畳を使った畳コーナーがオシャレ」という知識をどこからか得てきました。
ところがこのフチなしの半畳タタミ、通常の畳に比べて超高級だったのです…。
具体的な価格は伏せますが、
ヘーベルハウスでは通常の畳の3.5倍くらいの金額になります(笑)
素材や製法、意匠性によるものだとは思うのですが、
畳の良さをあまり理解できない僕たちにとっては驚愕の事実です。
想定外の価格であったため「半畳タタミは諦める」という選択肢もあったのですが、
畳コーナーは数少ない妻のこだわりスペースとして、半畳タタミを維持します。
違和感を感じるレイアウト
そもそもこのレイアウト自体に違和感を感じてしまいます。
担当設計士の提案は、
「せまいスペースに収納を確保しつつ最低限の畳コーナーを作りたい」という我が家の意見を最大限まで汲み取ってくださった合理的な意見であることに間違いありません。
しかし、和室の吊収納と言えば、
僕の中では以下の画像のように収納下は木張りのイメージなのです。
(和室自体をそこまで見る機会がなく、主に旅館の部屋とかのイメージかもしれませんが…)
画像をお借りしました
3帖の畳コーナーですら超狭いのに、吊収納の下を木張りにしたらたったの2帖。
いよいよ「そもそも畳コーナーいる?」という話にもなりますが、
画像のように吊収納の下は木張りにして飾りを置いた方が良いのではないかという結論に至ります。
(その分、半畳タタミが減って金額は大幅に下がるしね!笑)
縁甲板とフローリングの境目はどうすべき?
ヘーベルハウスでは吊収納の下を木張りとする場合、
基本的に”縁甲板(えんこういた)”という商品を設置するそうです。
もちろん床部分なのでフローリング素材をそのまま入れることも出来るのですが、
(フローリング色は現段階では決まっていませんでしたが)フローリングが吊収納の下まで続くのはまた違うような気がするので、我が家では縁甲板を採用しようと考えています。
すると今度は、フローリングと縁甲板という素材の異なる2種類の木製の床が隣接する点にこれまた違和感を感じます。
であれば、話は元に戻ってしまうのですがいっそのことLDKの壁を伸ばしてしまった方が収まりがおさまりが良く見えそうです。
開放感という点ではイマイチかもしれませんが、
あくまでちょっとしたスペースという意味では悪くありません。
「畳を3帖分敷いておけば布団を敷いて寝られる」というメリットがありましたが、
布団を敷くのであれば足元が縁甲板でも何とかなるように思います。
ちなみに畳コーナーとは関係ありませんが、コンセント配置的にもこの壁は意外と有益でした。
もともとソファで隠れてしまう位置にコンセントが付く予定でしたが、
壁が伸びたことでリビングの使い易い位置にコンセントを設けることが出来ました。
まとめ
いかがだったでしょうか?
ここまでご覧くださった方のほとんどが、
「細かすぎるし正直どうでも良い…。挙句の果てに着地点そこ??」
という感想を抱かれるだろうなぁと記事を書きながら自分でも思います(笑)
まだお家は完成していないので、
この選択が正解なのか不正解なのかは分からないのですが、
こんな答えの無い問題を解いているときこそ「家作りしてるなぁ!!」と僕は感じます。
今日の記事は非常に細かい部分的な話なので、
「同じことで悩まれている方への参考に~」とは思いませんが、
ご自身のこだわりポイントや悩んでいる点にはこれほどの熱意をもって考え抜いてもらえればなぁと思います^^
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