「変更契約を済ませ、いよいよ着工!」と、その前に行われる”地鎮祭”。
地鎮祭とは、
「建築などの工事を始める前に、土地の神様や建物の神様、地域の神様を祀り、土地利用のお許しを得たり、工事の安全を祈願する儀式」とされています。
ただ、この地鎮祭には昔からの伝統や文化にありがちな”地域性”が強く、
インターネットで調べても分かりにくい部分が多い曲者の1つであるともいえます。
(それもあってか最近では行わないケースも増えているようです…)
特に厄介なのが”初穂料”と呼ばれる神主さんに対するご祈祷のお礼代の相場で、
一般的には3~8万、地域によっては10万近いところもあるようです。
我が家はいつもお世話になっている地元の神社 “魚吹八幡神社”に地鎮祭のご祈祷をお願いします。
その様子についてレポートします
地鎮祭に向けての準備
地鎮祭を行わないケースが増えてきていることもあってか、
神主さんの手配を含め、地鎮祭に関わる全ての準備を住宅メーカー側が実施してくれることも多いようです。
我が家がお願いしたヘーベルハウスも例外ではなく、
施主側からの指定が特になければ、ヘーベルハウス側で提携の神社で地鎮祭の手配をして頂けます。
(もちろん”実施しない”という選択肢をとることも可能です)
打ち合わせの終盤に差し掛かったあたりで、
担当営業側から地鎮祭の開催可否に関して確認されるため、その際に施主側の希望を伝えましょう。
地鎮祭の神社を指定する(ヘーベルハウスの場合)
地鎮祭でご祈祷をお願いする神社を施主側で指定することを希望する場合は、
当然ですが施主側で神社への予約を行う必要があります。
(住宅メーカーによっては神社名を伝えるだけで手配を代行してくれるところもあるかもしれませんが)
一般的に地鎮祭は着工前一週間程度の期間に実施されるため、
住宅メーカー側とあらかじめ「地鎮祭を行う日程」を話し合って決めておきましょう。
また、地鎮祭を行うには、笹竹や砂、お供え物、鍬など、さまざまな物品が必要となります。
神社側が準備してくれるもの、住宅メーカー側が準備してくれるものをしっかり確認し、
自身で準備しなければならないものは何なのかを把握しておきましょう。
ちなみにヘーベルハウスでは、
上記に記載の物品のみならず、テントやイス、お供え物を置くための机等、一般的に地鎮祭で使用されるものに関しては、ヘーベルハウス側が用意してくれるとのことでした。
営業本部によって異なるケースもあるかもしれないので、
念のため担当営業に確認をしてみてください。
我が家は地元の神社である”魚吹八幡神社”にお願いしました
宗教として深い信仰があるわけではありませんが、
毎年の初詣をはじめ、七五三や厄年の厄除け、安産祈願や生後のお宮参りなど、
各種イベントのたびにお世話になっている”魚吹八幡神社”という神社に地鎮祭のご祈祷もお願いしました。
我が家は地鎮祭の実施日を大安に決めたということもあり「早めに神社に連絡した方が」ということで、
当日の2か月前に最初の連絡を行いましたが、どうやら余裕だったようです。
(なんなら「えらい先の話やね」とまで言われました笑)
地鎮祭の日付と時間、施主の名前と連絡先、新居の住所、施工を担当する住宅メーカー名等を聞かれるがままに答えます。
ところが、魚吹八幡神社では地鎮祭の依頼は「基本的に施工会社からの依頼を受けている」とのことで、「現段階で日程は仮で押さえるが、正式な依頼は施工会社から神社へ連絡をお願いする」とのことでした。
その旨をヘーベルハウスの担当営業に伝え、
その後の正式な手配に関しては結局、ヘーベルハウス側で実施頂く結果となりました。
(施主としてはラッキー?笑)
ちなみに、
2021年3月の情報なので最新の情報は分かりませんが、
魚吹八幡神社で地鎮祭をお願いする場合、
・各種お供え物は神社側で用意してくれるので施主は不要
・初穂料は¥35,000でお願いしている
とのことでした。
神社とヘーベルハウスで直接やり取りをしてくれたこともあり、結局、施主が準備したのは神社への初穂料だけでした。
地鎮祭当日
当日は、
・僕たち家族3人、両親、義母(義父は仕事の都合が付かず…)の6名
・いつも対応して頂いていたヘーベルハウスの担当営業・設計の2名
・この日はじめましての現場関係の方々 3名
の合計11名+神主さんで執り行われました。
地鎮祭での山場イベント
基本は神主さんが取り仕切って進めてくれるので座っているだけでOKですが、
3つほど参加型のイベントがあります。
鍬と鋤で「エイ!エイ!エイ!」:施主&現場監督
タイトルだけ見ると「ふざけてる?」と思われそうですが…。
“鎮め物”というお供え物を地面に埋めるイベントです。
地鎮祭では、
小さな砂山を施主が鍬(クワ)を使って少し掘り、
その穴に神主が鎮め物を入れた後に鋤(スキ)を使って現場監督が砂をならします。
鍬・鋤のいずれも3回ずつ砂に入れるのですが、
その際に大きな声で「エイッ! エイッ! エイッ! 」という掛け声を出します。
経験があれば大したことないかもしれませんが、
これまで厳かに神事が行われていたところに1人でいきなり大きな声で「エイッ!」は難易度が高すぎます(笑)
結局、僕はチキンでした。
無言で「ザクッ ザクッ ザクッ 」という砂を掘る音だけを鳴らしてしまいました…。
その後、現場監督の方は鋤で砂を鳴らす際、
さすが慣れているのか威勢の良い「 エイッ! エイッ! エイッ! 」を頂きました。
それはそれで恥ずかしかったです。
もし設計士が一番手だったら、僕は二番手。そしたら声も出せていたハズ!!!
(往生際が悪い)
玉串のお供え:参加者全員
1人ずつ順番に玉串と呼ばれる神主から紙の付いた小枝を受け取って祭壇にお供えし、
二礼二拍手一礼をします。
なんてことないイベントですが、
“二拍手”のとこでスカってしまうと恥ずかしいです。
このようなことを一度考えてしまったら最後、
頭から離れなくなってしまい、自分の順番の時にとんでもなく緊張します。
案の定、僕は1発スカりました。
お供えの米、塩、酒を土地の四方に巻く:施主+代表者2名(計3名)
地鎮祭の一通りの儀式が終了すると、
お供えしていた米と塩、酒を四方+鎮め物の砂山に巻きます。
我が家は僕と妻、僕の父の3人で行いました。
地鎮祭終了後
地鎮祭終了後、あらかじめ用意しておいた初穂料を神主さんにお渡しします。
一方、神主さんからは鎮め物を頂けます。
鎮め物はこの後行われる建築工事中に建物の下に埋められるものであるため、そのまま施工会社にお渡しします。
魚吹八幡神社に依頼した場合は、追加で上棟のお札とお供え物のおさがりが頂けます。
上棟のお札については、
「このお札に上棟日を書いてを梁に括り付けてください」と説明を受けました。
(上棟日に雨が降って延期になるケースもあるため、日付はなるべく上棟日当日の朝に書いてください。とのことでした。)
お供え物は我が家・両親家を含めた3家族で分けて頂きました。
着工前の打ち合わせ
地鎮祭を終え、神主さんが帰られると現場監督の方との打ち合わせが行われます。
打ち合わせとはいっても、
土地の現状確認や建物位置を表す地縄の確認、大まかな工事スケジュールの説明があるだけで、
こちらから何かを伝えることは基本的にはありませんでした。
ヘーベルハウスでは地鎮祭終了後、
担当営業や現場監督同伴で近隣住民への挨拶周りを行うとのことでしたが、
我が家が購入した土地は新規住宅分譲土地で、まだ周りに誰も住んでいなかったため、挨拶周りは行いませんでした。
まとめ
魚吹八幡神社に依頼して執り行った我が家の地鎮祭開催までの流れをご紹介しました。
当初は「神社指定するのは面倒かな…」とも感じていましたが、
結局、ヘーベルハウス側が後片付けも含めてほぼ全ての段取りをして頂けたこともあり、
全てが非常にスムーズに進みました。
(ヘーベルハウス側からすれば”面倒な案件”だったかもしれませんが…ゴメンナサイ)
普段からお世話になっている神社に依頼するのはこちらとしても気持ちの良いものですし、
結果論ですが工事中も事故は起きていないとのことだったので、施主としては(エイエイエイ以外は)非常に満足のいく地鎮祭となりました。
いかがだったでしょうか。
地鎮祭を実施するか悩んでいる方、
あるいは地鎮祭の神社を自ら指定するか悩んでいる方に対して少しでも参考になれば幸いです!
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