注文住宅の醍醐味の1つとして”間取り設計”があります。
しかし、間取り設計は基本的に平面上で行われることが多く、
頭の中でイメージすることが非常に難しい場面によく遭遇します。
この対策の1つとして、
「間取り図に一般的な家具を合わせて表示することでイメージをし易くする」というものがあります。
白地図のような間取り図を見るよりも、
テレビ、ソファ、ダイニングテーブルやベッドなど大型家具を図面上に載せることでよりイメージがしやすくなります。
家具をハウスメーカーで購入しない限り、引き渡し時点では部屋の中には家具が設置されていないため、製品仕様を表す図としては左側の間取り図の方が正確といえるかもしれませんが、
右側の間取り図の方が部屋のサイズ感や住まいのイメージがし易く、
おそらく多くの人が右側の間取り図で間取り打合せを行いたいと思うはずです。
ですが、この表記によって我が家は大きな見落としをしてしまいそうになりました。
今日は我が家の見落とし事例をご紹介したいと思います。
ミスから生まれた見落としのご紹介となりますが、
相手を責める気はなく(むしろ自分も悪い)、
同じ見落としが無いことを願っての事例紹介であることをあらかじめご承知ください。
新居で使用する家具・家電のサイズ
長期間にわたるお家作りを経て夢のマイホームが完成した後、
引き渡しを受けて今の住まいから新居へ引っ越しをします。
新しいお家になることをキッカケに、
新しいソファやベッド、冷蔵庫やテレビなどの大型の家具・家電を新調される方も多いと思いますが、
少なからず従来から使用しているモノを新居へ持ち込む場合があります。
特に大型の家具に関しては、
引っ越し後に「大きすぎて入らない!」なんてことになっては目も当てられませんから、
事前に寸法を測って間取り図に反映させることが一般的だと思います。
僕たちの場合、今の賃貸では妻が一人暮らしのときに使用していた家具・家電が大半だったため、基本的には新居に併せて新調。
唯一、結婚後に購入した大型のソファのみ新居への持ち込みを想定していました。
我が家が契約しているヘーベルハウスでは、
間取り設計と並行して新居へ設置予定している主な家具・家電の寸法を教えてほしいと言われます。
持ち込み予定のソファは家に現物があるのですぐに測ることが出来ますが、
それ以外のものについては現物が無いので、
購入を検討するモデルのサイズ感(冷蔵庫なら容量、ベッドならダブル・クイーン等)を決めて、
おおよそのサイズを伝えます。
間取り図を見ていて気が付いた違和感
いつものように間取り図を見ながら頭の中で色々な考えを巡らせていたとき、
ある違和感を感じました。
「なんかソファのサイズおかしくないか…?」
我が家のソファのサイズは以下です。
L字ソファであることは間違いないのですが、
長辺と短辺の長さのバランスが明らかに違うような気がするのです。
試しに間取り図を定規で測ってみると、
持ち込み予定のソファサイズから30㎝もの誤差がありました。
この間取り図に対して、
持ち込み予定のソファのサイズを正確に間取り図に反映してみると、リビング部分の印象が大きく変わります。(上記画像右側)
ソファの端からテレビ台までの間隔が明らかに狭く、図面上での計測ではなんと30cm程度しかありませんでした。
こうなるとリビングの間取りを考え直す余地が発生してきます。
その後はどうなった?
結局、ちょうど僕の実家がソファの買い替えを検討していたこともあり、
新居に持ち込む予定だった問題のソファを実家へプレゼントし、
僕たちは新しいものに買い替え&ソファ自体の位置を変更することとしたため、
今回の過ちが間取りの変更へ至ることはありませんでした。
とはいえ今回のパターンの場合、
ソファの位置がリビングとダイニングの境界となるため、
照明のレイアウトや位置に影響を及ぼす可能性がありました。
(ソファの位置自体は既に別の理由で移動を検討していたので影響も低かったですが…)
↓ こちらでリビング/ダイニングの境界が与える照明計画への影響について書いています ↓
なぜこんなことが起きた?
この件が発覚した次の打ち合わせで担当営業に確認してみたところ、
「CADソフトに入っている既存のソファモデルを間取りに反映していたため、代表的なL字のソファサイズになってしまっていた」
とのことでした。
要は「間取り図を分かりやすくするために家具イメージを入れてるけど、あくまでもイメージだから100%正確というわけではないよ~」ということですね。
「既に持ち込み家具のサイズを確認しておきながら間取り図に反映できておらず申し訳なかった」との謝罪も頂きましたが、検討段階で発覚しましたし、結果的に間取りの再検討に至ることはなく、誰一人としてダメージを受けたわけではなかったので何の問題もありませんでした。
では、このミスに対してどのように対策する?
今回、結果的に問題にはなりませんでしたが、
他の箇所にも同じようなことがないかを確認する必要があります。
まずは間取りを確認しながら、具体的なサイズを思い描くことが重要だと思います。
手元にはメジャーを常に準備しておき、
〇cmとか〇mという単語が出てくる度にメジャーでその長さを測ります。
「それは住宅営業・設計の仕事だろ」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、
そこはやはり相手も自分と同じ人間であり、ミスはあり得るものとして考え、
素人である自分自身も可能な範囲でキチンと対策を取るべきだと考えます。
まとめ
我が家の間取り設計段階における、見落とし事例をご紹介しました。
いかがだったでしょうか?
今回はあくまでも図面に影響がなかったので問題はありませんでしたが、
もし仮にこのミスによって間取りの考え直しとなっては正直かなりキツいです。
(これまでの打ち合わせ時間も、自宅で考えていた構想等も全部パァになります)
間取り図上のサイズは素人には分かりにくい部分だと思います。
(自分でもよく気が付いたなって思います)
ですが、自分自身の素敵なお家を作り上げるためにはぜひ注意していただきたいポイントなので、間取り検討中の方は今一度、家具のサイズを見直してみてはいかがでしょうか?
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